2014年の追っかけコーラスなど
ボーカルと一緒に歌うコーラス(ハモリ)とは違って、ボーカルと時間差のあるコーラスについて。
追っかけコーラス:ボーカルが歌ったあとに歌う
お先にコーラス :ボーカルが歌う前に歌う
ちょいズラコーラス:テンポをずらして歌う(速度をゆっくりにして音をのばす)
言葉を繰り返すことによって、歌詞の持つインパクトが増すように思いました。
作者やアレンジャーの意図が短い言葉で表現されているのかな、とも。
【小田和正「小田日和」】
★そんなことより 幸せになろう
「どんな時も主役は」…ちょいズラ
「そんなことより」「幸せに」…追っかけ
★この街
「夢は遠く」「ささやかな」「何度でも何度でもまた」…ちょいズラ
「その想い」…追っかけ
※コンサート会場で歌詞が一部赤字になっていたのは(”何”が赤字だったと思います)、CDではコーラスですが、コンサートでは小田さんのボーカルで歌うという意味での赤字かな、と思いました。
★やさしい風が吹いたら
「長い坂道」「小さな心のこり」「やさしい風が吹いて」…ちょいズラ
「きっと」…歌詞にはないコーラス
★愛になる
「決してその手を」…ちょいズラ
「笑顔が」…追っかけ
★彼方
「この手には」…追っかけ
★その日が来るまで
「いつか来る」…ちょいズラ
「ゆっくり」…追っかけ
★mata-ne
「できることは」「空を」…ちょいズラ
「幸せを」「大切な」…追っかけ
★やさしい夜
「心は」…ちょいズラ
【松尾一彦「忘れ得ぬ人」】
★忘れ得ぬ人
「もう一度」「彷徨う」「夕闇は」…追っかけ
「涸れた」…ちょいズラ
★最後の手紙
「ありがとうの一言さえも」「やさしい」…追っかけ
★微光
「あわいろに」「ほのめいた」「一筋の」など…時間差
【クリスマスの約束2014】
★最後のニュース
「今あなたに…」…ちょいズラ
★Smile
「イフ・ユー・ジャスト・スマイル」など、コーラスたくさん
以下、感想です。
小田さんの「とき」に関するワードですが、ひところは、”あの日あの時”など短い時間を指すことが多かったように思います。
2014年を拝聴すると、「どんな時も」「どんな時でも」「いつも」「同じ時を」「何度も」「何度でも」「永遠に」「ずっと」「ゆっくり」。
「続いてゆく」というのが一貫されているように思いました。
松尾さんのアルバム「忘れ得ぬ人」について。
タイトル曲でもある「忘れ得ぬ人」は、詞の内容を合わせて考えると、「道は続く」ということかな、と。(作詞は直枝政広さん)
2015年の松尾さんのソロライブでは、小さい頃の写真〜ジャネット・オフコース時代の写真や映像(Dictionaryなどで出ていないものもありました。今春リリースされるDVDの内容と思われます)〜ソロライブの映像など流れる中で「忘れ得ぬ人」を歌ってらっしゃいました。
過去を振り返る、ということを大きく感じました。
「ガラスの破片」は、1987年の「as close as possible」では小田さんが追っかけコーラスでしたが、今回の「忘れ得ぬ人」でのセルフカバーとはアレンジが違っています。
「エゴンシーレの夜」は1986年の松尾さんのソロアルバム「Wrapped Woman」がオリジナルで今回はセルフカバー。最後のボーカル「あんなに愛せやしない」はコーラス参加の佐藤竹善さんですね。
※「ガラスの破片」「エゴンシーレの夜」の作詞は秋元康さんです。
「クリスマスの約束」は、小田さんの気持ちがコーラスにも反映されているのかな、と思いました。