1981年は北山修さんの「35歳バースデー・コンサート」の年で、ライブCDも発売されています。小田さんも出演されて「花のように」を歌っています。
「バースデー・コンサート」は、1981年6月19日の大阪・サンケイホールですが、そのひと月ほど前に、小田さんと北山さんが東京・原宿で対談されていて、当時のオフコースファミリーの会報紙に内容が掲載されています。
小田さんの主義主張はこの頃から変わってないなあ、という印象を受けますが、北山さんのおっしゃってることも一貫性があるなあ、と。
日本の音楽の状況を変えたいと思っている小田さんに対して、「ヌエになろう」と北山さん。(以後の北山さんの著書を読むと、ヌエの話はより理解しやすくなると思います)
北山さんは「場の連続性」「1対1の充実感」に通じることもおっしゃっていますが、小田さんはまたちょっと違いますね。コンサートでのお客さんとの関係性など、自己と他者との境目のようなものがうまく意識できているような印象を受けました。
2015-3-25に小田さんが公式HP(BBS)に出されたメッセージを拝見すると、この81年とは少し違った印象を受けました。
「あの日あの時あの場所」から、「時さえ超えて 続いてゆく」
実際にたくさんのお客さんの前で歌うことより、大きな広がり(手応え)を感じ、「毎日が小田日和」という小田さんの言葉につながったように思いました。
実際は1対1の関係ではないのですが、そのように深く感じることができるのはすごいことですね。
21世紀になっても小田さんの会話の中には、ときどき北山さんの話が出てきています。(LIFE-SIZEなどにも)
2012年の北山さんの著書「帰れないヨッパライたちへ 生きるための深層心理学」(きたやまおさむ著、NHK出版新書)にも小田さんの話題がちらっと登場しています。(競争心について)